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七夕小話

執筆者の写真: 拓美拓美

 7月1日から7日まで、ときわ台天祖神社Twitter(@530_kiratto)にて、板橋の七夕についてご紹介しておりました。以前もこちらの記事で触れた「ちがや馬」を始め、かつては一年の中でも大きな行事であった板橋の七夕のお話、1週間お付き合い頂きありがとうございました。

 本日はあいにくの天気となりましたが、七夕は梅雨の時期に被って、いつも星が見えないような…?と誰しも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

 七夕といえば7月7日ですが、実は旧暦の7月7日のこと。旧暦は月の満ち欠けによって暦を決めているので、毎年新暦とは必ずしも一致しませんが、今年の旧暦7月7日は8月14日のようです。もはや真夏ですね!


 ではこの七夕。いつから行われている行事でしょうか。七夕の証拠は、『万葉集』にも見出すことができます。

 あまりにも昔のことであり、未だに【諸説あり】の域を出ませんが、古代中国において行われていた「乞巧奠(きこうでん)」という、手芸の上達を祈る行事が、以前からあった日本の棚機津女(たなばたつめ)の祭と融合したものである、という説が有力視されているようです。



 平安時代より前になりますと、相撲の試合や文人達による歌の会などが開かれていましたが、後の世になるにつれ、星空を眺める・願い事をする行事へと変わっていきました。

 

 元は宮中や貴族の文化であった七夕ですが、江戸時代になると民衆にも浸透するようになります。笹竹に短冊をつける華やかな行事となっていったことも、この町人文化が花開いた江戸時代の頃と言われています。


 それ以前は、短冊の代わりに「梶の葉」に願い事を書いたことが『平家物語』に見られます。この梶の葉ですが、神事とも深い関わりがあり、その意匠は家紋を始めとした多くの物に使われています。天祖神社境内にも、かつてカジノキがあったようですが、ただいま行方不明中です…。いつか天祖神社でも梶の葉に願い事を書けますように!


※実際に七夕の短冊を梶の葉で作ったという昨年の記事が、「日本玩具博物館」様のブログにて紹介されておりましたので、ご紹介させて頂きます。



 意外と知らない七夕のお話、いかがでしたでしょうか。


 天祖神社では今年も多く参拝の方が、笹竹に願い事を書いた短冊を飾っていかれました。皆さんの願い事が叶いますように…!

 私も今日は板橋の七夕に習い、何か和菓子でも買って帰ろうかと思います。


 それでは、また次の記事でお会いしましょう(^^)/


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