境内の八重桜も散りはじめました。青々とした葉がしげる季節も近いような気がします。
さて、前回のつれづれにてちょっとした小噺があると言っておりましたひぐらしの杜。
なぜ「ひぐらし」になったのかと申しますと、名誉宮司は藤沢周平の「蝉しぐれ」がお好きだったからということ。それから、名誉宮司の御霊が生まれ育ったこの天祖神社に戻ってきた際、不思議なことにひぐらしが一匹だけ鳴いていたからということが由縁となっております。
偲ぶ会当日に和歌の披講をしてくださいました堤様はひぐらしの鳴き声を何度も聴いてひぐらしが鳴くように歌ったのだそう。なるほど、これがもののあはれ…
また、杜に設置された船井美佐様による記念碑。名誉宮司が愛した板橋の歴史や風景が鏡によって描かれています。今は失われた、人々の記憶に残る風景と現代を生きる私たちの景色から未来に思いを馳せるような場所となるだけでなく、春の八重桜に秋の銀杏といった鏡に映る天祖神社の四季も楽しめるのではないでしょうか。
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